当センターは、北海道恵庭市にある学校法人滋慶学園ハイテクノロジー専門学校の旧看護学部の校舎を改築し、運営しています。
北海道は、気候、土地面積、建築技術と、動物を管理する上で欠かせない好条件が整っています。
近年の高温化は非常に深刻であり、動物にとって快適な環境デザインが困難な状況です。
恵庭市の夏は冷涼で過ごしやすく、冬の寒さは過酷ですが、北海道には優れた建築技術が根付いており、適切で快適な屋内飼育環境をデザインすることができます。
また、恵庭市は新千歳空港からも近く、動物の輸送や緊急受け入れの際も非常に利便性が高いです。
当センターの施設設計は、動物の福祉向上のために、建築環境学の観点から実施されています。高い断熱性と機密性を確保し、建物全体の性能を向上させた上で、高質な「放射冷暖房システム」を導入し、各ゾーンにおける適切な室内気候デザインを実現しています。
施設は、屋内部分が500㎡、屋外部分が200㎡となり、屋内施設は2つの熱帯研究室、1つの亜熱帯研究室、3つの亜寒帯研究室、高山帯研究室、餌昆虫養殖室と、あらゆる生息域の種に対応できるよう、室内気候がデザインされています。
放射冷暖房により、熱帯各地の季節性デザインが可能
2つの熱帯研究室
亜熱帯研究室
主に、亜熱帯に生息する小型種のための施設
昆虫類養殖室
主にコオロギなどの昆虫類の養殖室
標高2500m程度の高山や寒冷な環境に生息する種に対応した施設。放射冷房により、夏季も12〜15℃を維持でき、冬季は外気を利用することで-10℃以下にすることが可能
高山研究室
3つの亜寒帯研究室
主に、北海道や寒冷地に生息する種に対応した施設
亜寒帯研究室1
鳥類や中型種に対応した施設
亜寒帯研究室2
小型種に対応した施設
亜寒帯研究室3
小型水生種に対応した施設
屋外ケージ群
北海道産種の繁殖や野生復帰に向けた順化・社会化のための施設